お子さんとのおうち時間に、おやつやごはんを一緒に作るクッキング時間を設けると会話が弾み楽しいですね。きっかけを絵本にしてみるのもアイデアや楽しさが広がります。お料理やおやつ作りをテーマにした絵本はたくさんありますね。おすすめの絵本をご紹介します。
目次
クッキング育児は様々なメリットあり!
お料理は様々な下準備や効率の良い手順、成功するための方法がたくさんありますね。
一緒に工程をすすめていくことで親子の会話やきずながふかまるのではないでしょうか。
どんなメリットがあるのか、詳しく考えてみましょう。
素材を使ってお料理を生み出すことを経験する
りんごやバナナ、小麦粉やお砂糖が、混ざりあうことでパンやクッキー、ケーキになることをイメージするのは小さな子どもにとって難しいこと。
けれど実際に素材を刻んだりまぜたりするうちに、少しずつ完成に近づくことを体験するのは、普段パパやママが作ってくれるお料理や食べることに対する関心が高くなることでしょう。
お買い物へ出かけ、外食をしたり、食材を買うときにも、自分の経験したことに照らし合わせ楽しみも増えるのではないでしょうか。
まずは簡単なお料理から始めてみましょう。
手順やルールを理解することが成功への道!
子どもにとって食べることは、食べておいしさを感じる以外のことを伝えるのは難しいものです。
ですが、食材を調べて揃えるところから始まり、実際に食べるまでは様々な工程をパパやママと一緒に経験することで、手順やルールを守る大切さを知ることでしょう。
同時進行していくことで効率アップすることへの気づき
お料理は一つの工程が終わるたびに、調理器具を洗ったり、お皿を用意しておくなど同時に進行していく作業があります。
絵本の中にもお皿を用意する子どもの姿が表現されていることがありますね。
絵本を読みながらも、準備していることを意識できるようになるでしょう。
自分で作って食べることを通した達成感を得られる
お料理の醍醐味は最後においしく食べること!これに尽きますね。
少しずつ出来上がっていく様子が描かれている絵本を読んでいるときは、一緒になっておなかが空いたり食べたくなったりする姿が見られるはず。
作ったものを食べておいしいね、と話すことが達成感と自信につながります。
クッキングをやってみたい! その動機付けに絵本を利用しよう
おいしそうだね!食べたい!そんな感想を子どもが言ってくれたときは、一緒に作るチャンス。
思わず食べたくなっちゃう、おいしいものが描かれた絵本をご紹介します。
初めてのパン作り!読みたい絵本はコレ
パンの焼けるいい香りは、何物にも代えがたい幸せがありますね。パンを作るのは難しく時間がかかりますが、ホットケーキなら真似っこできそう!
おすすめ① しろくまちゃんのほっとけーき/わかやまけん こぐま社
出典:こぐま社
大人気のしろくまちゃんシリーズの中で、唯一お料理をするお話しです。
工程や手順、出来上がるまでが大変具体的で、小さなお子さんでもわかりやすいイラストが最大の魅力。
”ぽたぁん どろどろ ぴちぴち やけたかな まぁだまだ” と、ほっとけーきが魅力的に焼きあがるシーンは大人でもおなかが空いてくるはずです。
この絵本を見ながら一緒にほっとけーきを作るときっと楽しくできるはず。
おやつの時間におすすめの絵本です。
おすすめ② よもぎだんご/さとうわきこ 福音館書店
出典:福音館書店
公園や堤防、森の中に生えているたくさんの植物。
日本のハーブである「よもぎ」も生息しています。
よもぎを見つけに行くところから始まるので、ぜひお子さんと絵本を持って一緒に探しに行ってみてはいかがでしょうか。
よもぎだんごの作り方を詳しく教えてくれるのも楽しいんです。
お店で販売しているよもぎ色のお団子や大福は、よもぎの葉っぱの風合いや色を使っているということがわかり、楽しい気持ちになるはずです。
おすすめ③ おだんごぱん/ロシア民話 福音館書店
出典:福音館書店
”おだんごぱんはしあわせだったのでしょうか”と締めくくられる絵本。
おだんごぱんと動物のやり取りがりずみかるな歌に合わせてすすみ、楽しい絵本ですが、最後にはきつねの口にはいってしまい、あっけなく食べられてしまいます。
おだんごぱんが作られていく工程と、動物とのやりとりの楽しさが痛快な絵本です。
おすすめ④ からすのぱんやさん/かこさとし 偕成社
出典:偕成社
この絵本が出版されたのは約50年ほど前のこと。
ですが、お話しの内容は今も色あせることなく、子どもの心に届くたのしさと温かさがいっぱいです。
からすのパンやさんは、いつもたくさんのお客さんでにぎわいます。
多くのお客さんがパンを買えるよう、ひとり3個までしか買えません。
また、見物だけのひとも歓迎してくれます。
からすのパンやさんでは、”とってもすてきな、かわったかたちの、たのしいおいしいパンを どっさりたくさん つくりました” のページには、80個以上のかわいらしいパンがずらり!
子どもはこのページを見るのが大好きです。
そして、どれが食べたいか、どのパンを作って見たいか、楽しそうに話してくれるはず。
夢いっぱいのパンの本からはいい香りが漂ってきそうですね。
パンやクッキーを作るとき、からすのパンやさんを見ながら作ると楽しい形ができそうです。
お弁当、おにぎり、ごはんを一緒に作ろう!
ごはんを作る絵本も数多くありますね。
子どもはお弁当がだいすき。
お弁当を作る手順や、作る人の気持ちが伝わる絵本をご紹介しましょう。
おすすめ⑤ おにぎり/平山英三 福音館
出典:福音館書店
おにぎりってどうやって作るのかを良く知らないお子さんはもちろん、作り方を知っているお子さんも楽しめる絵本です。
ごはんの湯気や、お米のつぶ一つひとつ、酸っぱそうな梅干しなど、リアルなタッチで描かれています。
ご飯や海苔の香りが伝わってきそう。
炊き立てのご飯を炊くところから、おにぎりを一緒に握ってみませんか。
読めば読むほどおにぎりが食べたくなって、恋しくなるはずです。
おすすめ⑥ きょうのおべんとなんだろうな/きしだえりこ 福音館書店
出典:福音館書店
子どもの気持ちをそのまま表したような絵本のタイトルです。
体の大きなぞうも、小さな虫もみんなお母さんの作ったお弁当を広げます。
お弁当の中身はその動物の好物が入っているので、よく観察するのも楽しいですね。
お弁当の内容からも、動物の好物や特性を学習することができますよ。
絵本の最後にはお弁当が!これは誰のお弁当だったかな?楽しさも広がります。
お話しの内容はとても単純なので、小さなお子さんも理解できます。
また、大きなお子さんであれば色々なことを感じ取りながら読めるはずです。
「●●ちゃんのすきなお弁当のおかずはなにかな?」そんなことを話しながら一緒にお弁当を作ってみませんか。
おすすめ⑦ はなちゃんのみそ汁/魚戸おさむ 講談社
出典:講談社
お料理はパパやママから受け継がれるものでもありますね。
お料理ができれば将来子どもが自立したとき、一人でご飯を作り生きていくことができます。
主人公のはなちゃんは、お母さんを病気で亡くしました。
ひとりでも生きていける力を…とお味噌汁の作り方を教えたお母さん。
お母さんが亡き後も、小学生のはなちゃんは早起きをしてキッチンに立ちお味噌汁を作ります。
お出汁をとって、味噌を溶き、具材を入れるおいしいお味噌汁。
お子さんと一緒に出汁をとって本格的なお味噌汁を作ってみましょう。
おすすめ⑧ ぼくのおべんとう/スギヤマカナヨ アリス館
出典:アリス館
絵本の画面いっぱいのお弁当は、家庭的で現実的なお弁当です。
表紙からかわいらしくてわくわく!
早く本を開きたくなりますね。
見慣れた卵焼きやグラタン、ミートボールなど、ママが作ってくれるような親しみのあるお弁当がうれしいんです。
この本はほかに「わたしのおべんとう」という女の子の絵本もあり、2冊はお話しがつながっているので両方持っていると楽しいかもしれませんね!
ママはしかけのあるお弁当を作って見たくなるかも。
きっとお子さんの楽しい笑顔が思い浮かびますよ。
親子で楽しめる絵本です。
おすすめ⑨ きょうのごはん/加藤休ミ 偕成社
出典:偕成社
サンマの焼け具合が絶妙な表紙の絵本は、思わず大人も開きたくなるのではないでしょうか。
さっくり揚がったコロッケ、とろりとしたカレー、サラダ…どれもおいしそう!
今夜は何食べようかとお子さんと相談したくなるでしょう。
お料理をするシーンのキッチンや、ご近所の風景もどこか懐かしく親しみをもてるイラストです。
子どものできそうな作業はもちろん、少し難しいじゃがいもの皮むきや、お米研ぎなど、一緒にやってみませんか。
きっとお子さんは喜んで、お料理作りがすきになりますよ。
おやつも作ろう!思わず作りたくなる絵本
毎日手作りのおやつを作るのは忙しいパパやママには難しいけれど、たまにならいいかも!
そんな風に思える絵本もありますね。
おすすめ⑩ ノンタンのたんじょうび/キヨノサチコ 偕成社
出典:偕成社
みんなでノンタンに秘密を持っていることが楽しい主催者側と、こそこそされてちょっと寂しい気持ちになる主人公。
どちらの気持ちにも寄添うことができる絵本です。
誕生日会の楽しい雰囲気は、子どもが喜ぶこと間違いなし!
そして初めと終わりに載っているのがクッキーの作り方。
これを詳しく読んでほしいというお子さんが多く、この絵本の人気の理由でもあるんです。
材料や作り方を見ながらクッキーづくりをすれば、この絵本がさらに楽しく愛着湧くものになるでしょう。
おすすめ⑪ ぐりとぐら/なかがわえりこ おおむらゆりこ 福音館書店
出典:福音館書店
お料理することと食べることが好きなぐりとぐらが、大きな卵を見つけ、森の中でカステラを焼くおはなしです。
ぐりとぐらは生誕50周年。
昔から多くの子どもに愛されているぐりとぐらのお話しは、現代っ子も大好き。
時代を感じさせない楽しくほのぼのとした子どもの世界が今も生きています。
大きな卵で焼くカステラのレシピは、福音館書店の公式サイトにも掲載されています。
どんな子どもも、もちろん大人も一度は食べて見たくなるぐりとぐらのカステラです。
おすすめ⑫ ホットケーキできあがり!/エリックカール 偕成社
出典:偕成社
人気の絵本・はらぺこあおむしで御馴染みのエリックカールの絵本です。
小麦の刈り取り、牛乳の搾乳など素材作りから始まり、大変な苦労を重ねます。
けれどファストフードをおやつや食事に取り入れることが多い現代に、大切なメッセージを送ってくれているのではないでしょうか。
食べ物を口に運ぶには、本当は多くの労力や素材が必要だから、食べ物を無駄にはできないということも学習できるはずです。
こんなに手間ひまがかかったホットケーキは、きっと格別においしいはず!
同じことを実践するには難しいものがありますが、自然と食べ物のことを考えさせてくれる素晴らしい絵本なのです。
お手伝いやクッキングのきっかけ作りに絵本を活用しよう!
自然と楽しく学ぶことができる、食事やおやつ作りをテーマにした絵本をご紹介しました。
パパやママが作るお料理は、大変な手間と愛情がかけられていて、大切に食べなければならないことに尽きるのですが、その前に、作ること、食べることの楽しさを子どもと一緒に共感できるといいですね。
会話をしたり、お料理を見せるだけではなかなか伝わらないメッセージは、絵本を通すことで子どもにも伝わりやすくなります。
食べ物をテーマにした絵本を上手く活用し、親子での会話や時間を充実したものにしていきましょう。